2-1. 効果的なプロンプト設計

プロンプトは「AIへの指示書」です。曖昧な指示には曖昧な答えが返ります。まず何のための出力か(目的)、誰に向けたものか(読者)、どんな情報を前提にするか(文脈)、守ってほしい条件は何か(制約)、どんな形で欲しいか(出力形式)を分けて書きます。

悪い例は「この文章をいい感じに直して」。良い例は「以下の社内向け案内文を、新入社員が読んで迷わないよう、敬体・300字以内・箇条書き3点で書き直してください」。後者は目的・読者・形式・長さが明示され、評価もしやすくなります。

  • 目的・読者・文脈・制約・出力形式を分けて書く
  • 「〜しないで」より「〜してください」と肯定形で指定する方が安定する
  • 例(サンプル)を1つ添えるだけで品質が大きく上がる

2-2. 応答の評価と改善

一度で完璧な答えを求めず、「評価基準を決めて → 出力を採点して → プロンプトを直す」を繰り返します。評価基準は正確さ・網羅性・形式の遵守・トーンなど、業務ごとに決めます。同じプロンプトを複数回試し、揺れの大きさも確認します。

改善の定石は、失敗した出力を「なぜ違うか」まで言葉にしてプロンプトに足すことです。たとえば数字が間違うなら「根拠となる原文の箇所を引用してから答える」と指示すると、根拠のない数値が減ります。

  • 評価基準を先に決める。決めないと「なんとなく良い」で終わる
  • 失敗の理由をそのまま制約として追加する

2-3. 高度なプロンプト技術の理解と実践

Few-shot(少数の例示)は、望む出力の例を数個見せて形式や判断基準を学ばせる手法です。分類やフォーマット変換に向きます。Chain of Thought(思考の連鎖)は、途中の考え方を書かせてから結論を出させる手法で、計算や多段の推論の精度が上がります。

役割指定(Role Prompting)は「あなたは経験10年の校正者です」のように立場を与え、語彙や注意点の傾向を寄せます。これらは万能ではなく、単純な作業に長い前置きを付けると逆に精度が落ちることもあります。目的に合わせて最小限で使うのがコツです。

  • Few-shot=例で形式を教える
  • Chain of Thought=途中経過を書かせて推論を安定させる
  • 役割指定=観点と語彙を寄せる。使いすぎない

出題の傾向と勉強のコツ

  • 手法の名前と「何のために使うか」をセットで覚える。名前だけの暗記は選択肢で迷う
  • 自分の業務の文章を1つ選び、悪い例→良い例に書き直してみると理解が定着する
  • 練習問題の「プロンプト基本」「プロンプト技術」カテゴリで確認する

この章の重要用語